野球で使用する道具にバットとグローブがあります。打者にとってバットは非常に重要になりますし、守備をするときにはグローブが必要です。すべての選手が同じものを使うわけではなく、それぞれの人に合ったものを使っています。特にプロ野球ではより選手に合ったものが必要になるため、既製品ではなくそれぞれオーダーメイドで作ってもらうことが多いようです。バットであれば職人に希望を伝えると、思い通りの長さや太さで作ってもらえます。
プロ野球ではバットは木製と決められていて、金属バットは使えません。金属に比べてしなりなどがありますが、折れやすい面があります。また木製は気温や湿度の影響を受けやすく、特にシーズンは夏などの湿度の多い時期になるので、メンテナンスをしておかないと同じ状態が保てません。普段から保管するバットケースはクッション性があるだけでなく、湿度の影響を受けにくいタイプになっています。シリカゲルなどの乾燥材を使いながら、同じ状態に保つようにしています。
グローブはバットのようにシーズン中に何度も交換するわけではありません。多くのプロ野球選手は毎年新しいものに交換し、キャンプ中にしっかりと作り上げてシーズンに備えます。新品のグローブはかなり固いですから、普通に手を入れてボールを掴もうとしても掴めません。手の動きとグローブの動きが一体化するまで柔らかくして試合で使える状態にしていきます。試合後はまずきちんと泥などの汚れを取り、オイルなどをぬって革の状態を維持させます。道具を最善の状態で使えるようにすることも、プロとして必要なことなのです。